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「災」か。 

 今年の世相を表す「今年の漢字」に選ばれたのは「災」だった。

 確かに今年は大きな自然災害が多かった。最も印象に残っているのは6月下旬から7月上旬にかけて、西日本の広い範囲に大雨を降らせて死者200人以上という未曽有の被害を出した西日本豪雨災害だ。そのほかには通学路のブロック塀が倒壊して小学生の女児が下敷きになって死亡した6月18日の大阪北部地震、9月4日台風接近による高波で関西国際空港が水没した台風21号の被害、9月6日に起きた最大震度7を記録して死者41人・建物の全壊約400棟などの甚大な被害を出した北海道胆振東部地震など。このほかにも豪雪・地震・豪雨・火山噴火・台風などの被害が頻繁に起きている。こうしてみると今年は本当に大きな自然災害が多かった年ということになるのだろう。夏の猛暑も忘れられない。

 反対に良い出来事はなかったのだろうかと考えるけれど、どうにも思いつかない。そんな嫌なことを忘れようとして、人々は毎年年末年始には、騒がしいだけで中身のあまりないようなテレビ番組に熱中するのだろうか。

 「天災は忘れた頃にくる」というのは物理学者寺田寅彦の有名な警句だが、出典は知らない。関東大震災の後、何かの雑誌に寄稿した文章の中にあるものだとも言われているが、原典を読んだことはない。この警句がこれほど広く知られているということは、昔から日本には自然災害が多かったことを証明しているのかも知れない。もっとも自然災害が多いのは別に日本に限ったことではない。海外を見れば今年はギリシャやスウェーデンやアメリカカリフォルニア州などで大規模な山火事が起きて、膨大な面積の森林が消失して多数の死者が出た。原因は異常な高温や乾燥ということなのだろう。

 寺田寅彦は随筆の中で「人間も何度同じ災害に会っても決して利口にならぬものであることは歴史が証明する」と書いているが、何をもってそう断じたのかは寡聞にして知らない。けれども本当にそうだろうかと考えてしまう。しかしいくら人間が利口になったとしても、自然の力に対して人間がいかにもちっぽけな存在であるという事実は変えようがない。そんな風にも思う。





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有料書店のこと。 

 青山ブックセンター六本木店が閉店した跡地に有料の新刊書店ができたという記事を見た。入場料は1500円だ。これも出版不況の打開策を探るための一方法なのだろうか。しかし面白いことを考える人がいるものだ。在庫は3万冊だから多い。売れるもの中心に置かないと書いてある。ほかでなかなか見られない書籍が置かれているようだ。平積みになっていてもそれぞれは1冊づつしかない。店内にはかなり広い閲覧席があって1日いられるそうだから図書館のようでもある。コーヒーも飲めるし食事もできる。好みの映画を見たり好きな画家の絵画展を見るのとコスト的には同じくらいだろうか。人それぞれ好みは違うから何にお金をかけるかは様々だ。高額なテーマパークに頻繁に行く人もいるだろう。寺社巡りが好きな人も、史跡散歩を好む人も。にぎやかなところが好きな人もいれば、人の少ない静かな場所を好む人もいる。

 当初の新しもの好きの人たちの来店が収まってから、この有料書店がどのように利用されるか、どのくらい支持されるか、興味はある。要はそこで過ごす時間に、人々がどのような価値を見出すかということなのだろうが。


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官民ファンドは必要なのか。 

 11日の閣議後の記者会見で、世耕経産相は2019年度に産業革新機構関連の予算として要求していた1600億円を全額取り下げることを明らかにした。機構の機能が事実上停止したためだ。しかしこの問題で経産省のドタバタはどうしたことだろう。会見での世耕経産相の顔は何故か心なし引きつっているように見えた。

 経産省が官民ファンド「産業革新投資機構(JIC)」側に当初高額報酬を提示して一旦合意、しかし経産省は社長らの年5500万円という高額な報酬体系に世論の批判が高まることを恐れてその提示内容を撤回した。これに反発して民間出身の取締役全員が辞任し、JICは発足してわずか2カ月で休止状態に追い込まれた。これが騒動の大まかな経緯だ。

 自分にはまったく縁の無い話だが、官民ファンドとは政府と民間が共同出資して、ベンチャーの起業、高度な研究開発、地域経済の振興、日本文化の海外への発信、農林水産業の振興など、様々な政策目的のために投資する基金のことだ。

 辞任を表明したJICの社外取締役の一人、星岳雄米スタンフォード大教授は「JICがゾンビ企業の救済機関になろうとしている」と経産省を批判している(ゾンビ企業とは本来なら市場から淘汰されるべきなのに、政府などの支援によって存続する企業のこと)。これはJIC傘下ファンドのINCJ(旧産業革新機構)が投資先に経営不振に苦しむジャパンディスプレイ(JDI)やルネサスエレクトロニクスを抱えていることを指しているのだろうか。

 また別の社外取締役は「国際的にも日本国は、一旦有効に成立した契約の合意を平気で否定する国だと捉えられても仕方がない」と懸念を示しているが、これでは今日本政府が批判している、徴用工問題などで韓国政府が日本に対して取っている、過去の約束を覆す対応とまったく同じではないか。安倍政権は今回のこの問題をどう考えているのか。

 この問題が明るみに出た直後、世耕経産相と次官は責任を取って給与を自主返納したが、これについて「より大きな責任逃れのために小さな責任を取る」という世耕経産相の高度なパフォーマンスだと指摘する人がいる。たしかに世耕経産相が自主返納した大臣給与1か月分というのはわずか11万円なのだ。これで世耕大臣が責任を取ったと多くの国民は思うだろうか。

 官民ファンド不要論をよく聞く。実際にほとんど実績を上げずにいまだに赤字ばかり出しているファンドも多い。監督官庁が無用の口出しをするから上手くいかないとか、天下りの受け皿に使われているという批判も多いらしい。財務内容が不透明だという問題があるのかも知れない。確かに高額な給与を提示しなければ優秀な人材が集まらないということはあるのだろう。しかし問題は国民の税金が投入されるということである。国民の理解できる範囲でなければ批判の対象になるのは仕方がない。

 しかし今回の騒動で経産省や世耕経産相の責任はもっと追及されるべきではないのか。でなければまた同じような問題は必ず起こる。

実務は民間人に丸投げし、天下り役人は何もしないで高い給料をもらい、
国民の税金でマネーゲームをする。なぜ外国企業に投資などする必要があるのか。
失敗しても常に誰も責任を取らない。つけは国民に回し、最後は税金をどぶに捨てるだけ。

 失敗しても誰も責任を取らないようなところに絶対に税金を投入すべきではない。しかし日本の政治家や官僚の中には、国民の税金を食い物にしようとしている輩が驚くほど多くいるのだ。そして彼らはそのことに、良心の痛痒も呵責も全く感じてなどいない。


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言葉を深呼吸する。 

 おおきな木をみると、

 立ちどまりたくなる。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・

 おおきな木の下に、

 何があるだろう。

 何もないのだ。

 何もないけれど、

 木のおおきさとおなじだけの沈黙がある。


長田弘の詩集「深呼吸の必要」のページをぱらぱらとめくっていたら、その中の「大きな木」というこの詩が目にとまった。この詩集の表紙の裏に「ときには、木々の光りを浴びて、言葉を深呼吸することが必要だ。」と書いてある。

 しかしどうやったら言葉を深呼吸できるというのか。

P1070019 深呼吸2









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寒い日 

 全国の医大や医学部の入試で、女子や浪人生が不公平な扱いを受けていた事例が次々に明るみに出ている。順天堂大学も医学部入試ににおいて、女子や浪人回数の多い受験生に不利な扱いをしていたと、第三者委員会から指摘されたことを公表した。

 第三者委員会が大学職員に聞き取りをした結果、女子に不利な扱いをした理由を答えているのだが、その内容がどうにも不可解で理解できない。

 ①「女子が男子よりも精神的な成熟が早く、受験時はコミュニケーション能力が高い傾向にあるが、入学後はその差が解消されるため補正を行う必要があった」
 ②「医学部1年生全員が入る千葉県のキャンパスの女子寮の収納人員が少ないため」

 つまりこの二つの理由で、女子受験生の成績を減点して合格者数を減らしたということのようだ。しかし何度考えてもこの①の理由が何を言おうとしているのか理解できないのだ。そもそも入学試験(というよりもすべての試験がそうだと思うが)というのは、その試験時の学力や能力によって合否を決めるものではないのか。その時に合格後のことを考える必要があるのだろうか。②の理由にしても足りなければ寮の増設を検討すればいいだけのことではないのか。その予算がなければ、生徒に民間のアパートを借りてもらえばいいのではないか。不公平だというなら大学が家賃補助をすればいいように思うのだが。およそここに書かれた理由は、最高学府の大学が主張するような論理的なものとは言い難いし説得力もない。言っている当人たちも恥ずかしくなるような内容ではないのか。

 女子の受験生は総じて優秀だから、成績順に入学させると上位はほとんどが女子になる。つまり合格者に占める女子の割合が高くなるということだ。そしてそのまま医師になるコースに進めば、当然女性医師の数が増えることになる。今回の一連の大学による入学試験の不公正のきっかけはここにあったようだ。つまり女性医師が増えると、結婚や出産で休暇を取ったり退職したりするケースが増える。そのため現場が医師不足に陥って混乱するということだ。それを防ぐために大学側が女子の合格者が多くならないように得点を操作したというのが真相なのだろう。

 けれどももしそうならそのことを受験要綱に率直に明示すべきだった。女子や浪人回数の多い受験生はハンディキャップをつけるという内容を。あるいは男女の募集を分けて、男子の募集数より女子の募集数を減らせばよかったのだ。そのこと自体に批判は出るかもしれないが、すくなくとも黙ってやるよりは納得できるし公平にはなる。

 医師という職業は専門職の最たるものだろう。患者からすれば優秀な人間に医師になって欲しいと思うのは当然だ。もちろん藪医者より優秀な医師に診てもらいたい。それが当然なのは議論の余地がない。だから大学がやらなければならないのは不公平な入試ではなく、女性医師が働きやすい職場を作ることではないのか。そして「働き方改革」や「女性の社会参加」を常々広言する安倍政権こそが、そんな医療現場の改革の後押しをすべきだろう。口先だけでないのなら。

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西武線沿線散歩 その4 トトロの森を歩く。 

 富士登山に行ってきた。と言っても高さわずか10mの「荒幡富士」だが。

 西武線下山口で降りる。最寄り駅から一つ目と至近である。「下山口」という駅名がいかにも田舎びている。駅を出るとすぐ標識が立っていて地図がなくても迷うことはない。10分も歩くともう里山のような風景が広がる。12月の寒い日なのに道端にコスモスが咲いている。最初に行ったのは「埼玉県狭山丘陵いきものふれあいの里センター」だ。
P1060973 下山口
P1060974 標識A
P1060976 標識1
P1060977 キバナコスモス
P1060980 コスモス
P1060981 里山1


 「狭山丘陵いきものふれあいの里」は東京都と埼玉県の境にある広さ3500haの狭山丘陵における身近な自然とのふれあいを通して、自然の大切さや自然と人との関わりなどを考えるために整備されたエリアのこと。センターはその中心にある施設で、市民が狭山丘陵の自然について学習し、理解を深めるために作られた情報発信や案内の拠点だ。中には狭山丘陵に住む動物や鳥の剥製が飾られた展示室や、観察バルコニー、講義室などがあって、定期的に自然観察会などをはじめ各種イベントも開催されている。このセンターは「トトロのふるさと基金」が指定管理しているそうだ。
P1060987 ふれあいセンター2
P1060986 ふれあいセンター1

 センターからほんの少し歩くと見えてくるのが「荒幡富士」だ。この「荒幡富士」はなんと人工の山なのである。日本中に「富士」のつく山は数えきれないくらいあるかもしれないが、人が作った「富士」はここだけだと言われている。「荒幡富士」は明治17年(1884)から15年の歳月をかけて作られ、明治32年(1899)に完成した山なのだ。標高は約119mだが、登山口からは10mほどの高さしかなく、頂上まで5分もかからない。本物の富士山に登る気力と体力のない自分のような人間にはぴったりだ。この人工の富士山には歴史があるのだが、長くなるのでここでは省略する。登山口には鳥居があり、登る途中に「1合目」から「9合目」までのの標識があるのがおかしい。頂上からの眺望は思ったよりもいいし、本物の富士山も見える。
P1060989荒幡富士2
P1060990 荒幡富士1
P1060991 荒幡富士3
P1060994 五合目
P1060995 頂上
P1060996 富士山

雑木林の中の小道を歩いていても誰に会うこともない。風に吹かれて舞い落ちる枯葉の乾いた音がするだけだ
P1070002 紅葉1
P1070003 標識2
P1070005 トトロの森
P1070011 ナショナルトラスト
P1070016 雑木林1


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QUEEN のこと 

 まだ見ていないが、いま日本で公開されているクイーンの伝記映画「ボヘミアン・ラプソディ」が大ヒットしているのだそうだ。12月6日にNHKの「クローズアップ現代+」で特集番組があったが見逃した。7日にも再放送があったのにまた見逃してしまった。だからどうしてそれほど映画がヒットしているのか分からない。その特集で解説されていたのかも知れない。それで今日はさっきからクイーンの曲を聴いていた。若い頃クイーンをそれほど熱心に聴いていたわけではない。彼らがデビューアルバムを発表したのが1973年だから、一番ロック音楽に熱中していた時期だけれど、聴いていたのはほとんどがアメリカンロックだったので彼らのようなUKバンドにはあまり注目していなかったのだ。けれども彼らが1975年に出した4枚目のアルバム「オペラ座の夜」の中の「ボヘミアン・ラプソディ」という曲を聴いた時には驚いた。それはピンクフロイドの「原子心母」や、レッド・ツェッペリンの「天国への階段」を初めて聴いた時に感じた驚きとまったく同じだった。フレディ・マーキュリーは素晴らしいボーカリストであると同時に、やはり天才的な作曲家だと思う。エイズによって45歳という若さで早逝したことが悔やまれる。それゆえに伝説になったのだとしても。

P1060970 クイーン


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寒い朝 

 大混乱の中、改正入管法は今朝未明の参院本会議で政府・自民党が強行採決し、与党などの賛成で可決・成立した。この数年見慣れた風景だ。しかしどんな悪法でも、民主主義の国会では多数決の数の論理には敵わない。

 ゴーン容疑者の逮捕で揺れる日産で、昨日またしても検査不正が発覚した。自動車業界では日産に限らないが、なぜこのような不正がこれほど頻発するのだろうか。長年のゴーン体制の日産では採算性を過度に重視する傾向が強まった。そのため品質検査のための人員や設備が不十分になったことが検査不正の背景にあると見られている。不正発覚後の記者会見には西川社長は出席もしていない。経営トップが自ら説明責任を果たそうという姿勢は見られない。ゴーン容疑者の退任後の報酬を記載した文書に、西川社長が署名していた事実も明らかになり、虚偽記載の事実もすべて知っていた疑惑も持ち上がっている。当初西川社長は自分が犠牲者のように振る舞っていたが、果たして彼は本当に日産の救世主であり、正義の味方だったのだろうか。日産の不全状態はますます深刻になってきた。

 冬型の気圧配置が強まり北から寒気もやってきた。今日日本海側は大雪に注意だと天気予報は言っている。北海道では今朝の最低気温が-20度だったところもあり、山形県新庄市の映像では随分雪が積もっている。いよいよ冬本番の到来か。

 相撲界でまたしても暴力事件が起き、加害者の力士が引退するという。あろうことかその加害者は昨年の元横綱日馬富士の暴力事件の被害者だったのである。その事件で日馬富士は引退し、日馬富士から暴行を受けた力士が今度は付き人に暴力を振るって同様に引退に追い込まれた。何という事だ。しかしスポーツ界や体育会系の大学や高校でなぜこのような暴力事件ばかりがこれほど頻繁に起こるのだろう。相撲界の古い体質に問題があるのか。伝統や歴史を云々する前に、あるいは記録や技術よりも先にまず学ぶべきことがあるのではないかという気がして仕方がないが、教える方の側に多くの問題があるのだとしたら救いようがない。

 今日店からの帰り道、近所に新しい歯科医院がオープンしているのに気がついた。そこからわずか20mほどのところには従来からの歯科医院があるのだ。これはもう「仁義なき戦い」ともいうべき世界になっている。昔の酒屋や米屋は既存の店舗の半径何㎞以内には新規に出店できないというような規制があったはずだが、歯科医院にはそんな規制もまったくないらしい。駅周辺の歯科医院の乱立はさらにすごい。どうしてこれほど歯科医院の新規開業が多いのだろう。近年歯科医院の倒産が増えていると記事に出ていた。人口が減少しているのにこれだけ歯科医院が増えればそれも当然だろうという気がする。これでは最終的に患者の奪い合いで共倒れ、ということになるのではないか。そのせいかどうか分からないが、最近は24時間対応・年中無休という信じられない歯科クリニックさえあると聞いたことがある。

 やっぱりかというニュースだ。政府は2019年度から5年間で、防衛予算総額を27兆円台とする方向で調整に入ったと政府関係者が明らかにした。アメリカから「イージス・アショア」などの高額な装備を導入する考えのようだが、防衛予算の大幅な拡大に懸念が強まっている。先のトランプ大統領と安倍首相の会談で、貿易摩擦を避けるためにアメリカから高額な装備を買う密約でもしたのだろうか。政府は防衛費をめぐり、北大西洋条約機構(NATO)の算定基準を導入し、平成35年度までに対GDP(国内総生産)比1.3%に増額する検討に入ったと先月末に報道されていた。菅官房長官は「わが国の防衛関係費がGDPの1%程度で推移したことは事実だが、『GDP1%枠』があるわけではない」と居直っていた。これらの経緯を見ていると、安倍政権が憲法9条改悪と防衛予算の大幅増をセットで考えてきたのは間違いないだろう。日本は明らかに軍事強国への道を歩んでいる。極めて危険である。




 



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聴くこと。 

 先月ここに、「だれでも、聞くには早く、語るにはおそく、怒るにはおそいようにしなさい」という聖書の一節を引用した。この一節は「私たちは日常自分の言いたいことから話そうとしがちだが、まず人の話を聞くことが大事であり、その結果人間関係が上手くいくようになる。また同様に相手の言動に反応して瞬間的に怒るのではなく、怒りの感情をコントロールすることが大切なのだ」ということを言っているのだと勝手に解釈している。今日ある人の話を聞いていたら、「自分のことばかり話すよりも、人の話を聞くほうが大切だ。そしてそれを教えるために神様は人間に口は一つだが耳は二つ作ったのである」という誰かの言葉を使っていた。その人はクリスチャンというわけではない。

 カウンセリングにおけるコミュニケーション技術のひとつに「傾聴」がある。門外漢だからもちろん正確な意味は知らないが、言っていることは何となく分かる。「聞く」ではなく「聴く」という文字を使っていることからも分かるように、これは人の話をただ聞くのではなく、注意を払ってより深く丁寧に耳を傾ける、ということなのだろう。「真摯に」という言葉が当てはまるかもしれない。これによって相手への理解を深めることが出来るし、相手も自分自身に対する理解を深めてくれる。この時お互いの間に「共感」の感情が生まれ、真の意味での「コミュニケーション」が成立するということなのだろう。

 連日国会での論戦の様子が報道されるが、見ていて思う。「聞くには早く、語るにはおそく」や「傾聴」という言葉のまったく対極にあるのが今のこの国会の混乱した風景だなと。そしてもし国会がこの言葉のように変わることが出来たら、もっと意味のある議論ができて与野党お互いの理解が深まり、真に国民のための法案が成立するのではないかと。それともそれは所詮青臭い「書生論」に過ぎないのか。政治家に必要なのは相手より先にまず自分の意見を主張することなのだろうか。そして中身に関わらず相手を論破することだろうか。

 もしかしたら今よりもっと口を小さくして、大きな耳を10個くらいつけないと難しいのかも知れぬ。

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国民にとっての真の国益とは何か。 

 テレビや新聞の世論調査によると、安倍政権や自民党に対する支持率が相変わらず高い。なぜだろうか。野党の「体たらく」がその原因だろうか。多くの国民(経済的にも社会的にも豊かではない)にとって、今の安倍政権の継続にメリットがあるとはとても思えないのだが。これらの調査によると支持する理由で一番多いのは相変わらず「ほかより良さそうだから」という回答である。しかし本当にそうだろうか。それは一見「良さそうに見える」だけではないのか。少し冷静に考えれば安倍政権が国民にプラスになることをするはずがないのだ。なぜならそれをしたら大企業の不利益になるからだ。だから安倍政権は「ほかより良さそう」ではなく「ほかより絶対悪くなる」宿命なのだ。

 安倍政権や自民党(公明党も含めて)にとっての「国益」は国民のための利益では絶対にあり得ない。それは大企業のための利益であり、ほんの一部の富裕層のための利益に過ぎない。そして大企業の利益は国民にとっての利益と常に相反するから、その両立もまたあり得ない。たとえば輸出が好調になったり為替相場の影響で大企業が増収増益になったとする。大企業はそれを社員に還元するだろうか。絶対にしない。儲けのほとんどは社内留保してしまう。景気の先行きが不透明だからという理由で。だから儲かったからボーナスや昇給で社員にも還元されるなどということはない。社員の賃上げをしたら法人税を下げましょう、という順序なら賃上げが実行される可能性はある。いくら安倍首相が賃上げを要請したからといって企業がはいわかりましたと上げるはずがない。いつ交代するか分からないのに。安倍首相もそんなこと分かっていて国民向けのポーズだけ取っているのである。

 入管法改正案が今日参議院本会議で審議されているが、おそらく今日中に採決され与党などの賛成多数で可決成立するだろう。この入管法改正案(これも実際は改悪だが)が成立したらどうなるだろう。外国人労働者が急増するのは間違いない。人手不足の大企業は喜ぶだろう。そして企業は合法的に最低賃金ぎりぎりで外国人労働者を雇用する(中には守らない悪徳企業もあるかもしれない)。もし彼ら外国人労働者が賃金を始め待遇に不満でも言おうものなら「嫌なら国へ帰れ」と言うだろう。外国人労働者はいくらでもやってくるのだから。日本人労働者が「賃金を上げろ」と言えば、「嫌なら外国人労働者に変わってもらうからお前はクビだ」と言われるだろう。つまりそういうことだ。この法案のせいで外国人だけでなく日本人の賃金もいつまでも上がらない結果になる。大企業は外国人も日本人も低賃金で使えて利益が出る。技能実習生制度とダブルで使えると大喜びするかもしれない。そして企業は自民党にお礼の意味で政治献金したりパーティー券をたくさん購入する。選挙の時の協力も約束する。若い頃会社(それほど大きな会社ではなかったが)の上司から次の選挙で自民党の候補者に投票するようにやんわりと頼まれたことがある。もちろん無視したが。自民党と企業のつながりはそんなものだ。

 今国会で、自民党は衆院憲法審査会での党憲法改正案提示を目指したが、野党の抵抗で憲法審査会がまともに開かれず、来夏の参院選前に憲法改正の発議を想定していたシナリオが崩れた。安倍首相は憲法9条を改悪して、そこにどうしても自衛隊の存在を明記したいらしい。その結果どうなるのか。自衛隊が合憲だと国民に認知されるだろうか。防衛費が増額されるだろうか。歴代自民党内閣は予算編成において、防衛費をGDP比1%枠内(当初はGNP比)に収めることを強く意識してきたが、安倍首相は2017年3月の参院予算委員会で「アジア太平洋地域の安全保障環境を勘案し、効率的に我が国を守るために必要な予算を確保する。(防衛費を)国内総生産(GDP)1%以内に抑える考えはない」と発言した。防衛費が増額されればトランプ政権は喜び、アメリカ製の高額な兵器を購入すればトランプはさらに喜び、増えた防衛費で国内軍需産業から防衛装備品を調達すれば国内軍需企業も喜ぶだろう。集団的自衛権を都合よく解釈し、自衛隊が「国際貢献」の名のもとに海外にどんどん出て行けば、お祭り騒ぎのようになるかもしれない。そしてそのうちに最初から「空母」として設計される自衛隊艦船が次々に竣工するかもしれない。終いには北朝鮮や中国の脅威に対抗するためだと言って、核ミサイルの配備さえ検討しかねない。

 こんなことばかり目指している安倍政権の政策が、果たして国民の利益になるだろうか。「ほかよりまし」と、それでも思えるだろうか。繰り返すと、安倍政権にとっての「国益」とは「国民の利益」などでは絶対にあり得ない。


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水道のこと。 

 今日の朝刊の一面は「水道『民営化』法が成立」という記事だった。

 水道事業を「民営化」しやすくする改正水道法が衆院本会議で可決・成立した。この法案も入管法改正案と同様に、審議が不十分だと野党は反発していた。あまり気に留めている人が少ないのかも知れないが、これはとても重要な問題だ。上下水道はインフラとしてなくてはならないものだし、なんといっても水がなければ人間は生きていけないのだから。

 貨物船の橋への衝突事故で町中の断水が続いていた山口県周防大島町で、今月1日40日ぶりに断水が解消したが、断水した町の人々の大変な苦労は連日のように報道されていた。地震の被災地でも同様だ。炊事・洗濯・入浴は出来ないし、水洗トイレも使えない。一度でも経験すればそれがどんなに不便なことか分かるだろう(幸い自分はその経験がないので想像するだけだが)。

 「水道事業が赤字だ」という報道を最近よく目にするようになった。水道事業のほとんどは市や町といった自治体が運営している。いま問題になっているのは少子高齢化と地方の過疎化と設備の老朽化だ。人口や世帯数が減れば当然水道料収入は減るが、給水設備や水道管の更新費用は経年劣化に伴い逆に増えていく。高度経済成長期に敷設した水道管がいまちょうど更新期なのだ。東京のような狭い地域に人口が集中しているところは当然コストパフォーマンスがいい。しかし地方都市の中心部から離れた地域では、人口が減少しても同じように水道管を更新して維持していかなくてはならない。人口が少ないからといって給水を止めるというわけにはいかないのだ。そこにも住民の生活があるのだから。そしてこのような現象は水道に限らない。道路も橋もそうだし公民館や図書館や公立小中学校も同様だ。現在地方の自治体ではこのような利用者の減った公的施設の統廃合が進んでいる。利用者によってはそれが遠く不便になっても、そうしないと予算不足で維持運営がままならなくなるのである。

 今回の改正水道法は水道事業の基盤強化を主な目的にしているのだが、一番の争点になっているのは「コンセッション方式」と呼ばれる民営化の手法だ。この方式は「水道事業の認可や施設の所有権は従来通り自治体が持ったまま、運営権だけを長期間(通常は20年間以上)民間に売却できる」というものだ。しかし海外では民営化後に水道料金の高騰や水質悪化などの問題がおこり、再び公営に戻したという失敗例がいくつもある。また今回水道などの民営化を推進する内閣府の担当部局に、「水メジャー」と呼ばれるフランスの水道サービス大手ヴェオリア社の関係者が出向している事実も明らかになり、野党はこれを問題視している。

 民営化することによってもっとも懸念されているのは先述した「料金高騰や水質悪化の失敗例が海外で続出している」ことと、「災害時や経営破綻したときに給水体制が確保されるのか」という懸念だ。民間会社は儲からないことはやらないし、赤字になれば料金を上げなければ立ち行かなくなる。もともと水道事業がそれほど儲かる業種とも思えない。民営化されれば当然自治体の水道担当部署は大幅に縮小されるだろう。業者が赤字で撤退したときに果たして即座にそれをフォローする体制が取れるのかという心配もある。

 そんなことを考えると、この法案も本来もっと時間をかけて審議すべきだったのではないかとしか思えない。どうも最近このように強行採決して見切り発車ともいえる法案を強引に押し通そうとする安倍政権の姿勢が気になってしかたがない。そして最も問題なのは、それらの法案のほとんどが国民にとってリスクばかりで、どこにもメリットが見つからないという点なのだ。


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これは果たして「文明の利器」なのか。 

 昨日全国で4時間半にわたり、ソフトバンクの携帯電話サービスの音声通話とデータ通信が使えなくなる大規模な通信障害が発生した。ソフトバンクが提供する格安スマホ「ワイモバイル」なども同様の障害が発生したが、同社の契約件数はワイモバイルも含めて約4043万件ある。海外11か国でも同様な障害が発生していて、原因はスウェーデンの通信会社エリクソン社の交換機のソフトウェアの異常ということだ。総務省は電気通信事業法上の「重大事故」に当たるか判断すると書かれていたが、もし相当するならどうなるのかは書かれていない。

 自分はソフトバンクの携帯電話を使っていないので何の被害もなかったわけだが、もし携帯が使えなかったとしても大して影響はなかったのではないかとふと考えた。簡単に言えば携帯電話がなくても大して困らないだろうと思ったのだ。時々ネットのニュースを見たり、暇つぶしにアプリのゲームをやるくらいしか普段使わないからだ。電話もほとんどかけないし、メールも家人と1日数回やりとりするくらいしか利用しない。言ってみればスマホなど持つ必要もそれほどないのだが、あると便利だという声を聞いて衝動的に買ってしまったのだ。

 ニュースでは携帯電話が使えない利用者の声を紹介していたが、みな一様のその困惑した表情がとても印象的だ。本当に困っているのだろう。電話をするために公衆電話には長蛇の列ができていたが、公衆電話を初めて使ったとインタビューに答えていた若い女性の声を聞いて驚いた。確かに最近は公衆電話を見つけるのも一苦労だし、テレフォンカードなど知らない若い人も多いのだろうが、公衆電話がそれほどまでに「過去の遺物化」していたとは。ニュースでこんな光景を見ていると、現代は携帯電話(ほとんどはスマホだろうが)がないと生きていけないという人(多くは若い人だろう)の声があるのも、あながち大袈裟ではないのだろう。そしてそれが当たり前のようになっていて、このような事故でもないと、その事実に誰も気づかない。こういうトラブルが起こると自分のようなアナログ人間は強いが、かと言ってそこに何か特別な利点があるわけでもない。


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これからの暗い日本の風景 

 朝からしとしと雨が降っていて、明るくなるのがさらに遅くなっている。昨日まで最高気温が20度以上の日も多かったのに、今日は一転寒くなると天気予報は言っている。このところ日によって寒暖の差が激しいおかしな陽気だ。もっとも昨日までが暖かすぎたのかも知れないが。

 外国人労働者の受け入れを拡大する入管法改正案をめぐり、与党は審議を尽くしたとして7日の参院本会議で法案採決・成立を目指している。技能実習生の集団失踪問題を野党が調査した結果、法務省の実態調査の内容の杜撰さがまたしても明らかになったのに、政府・自民党はこの法案を強行採決しようとしている。この法案には明らかに多くの問題点がある。そのいずれもに対して十分な審議が行われていないのに、なぜこうまでして来年4月の運用開始にこだわるのか理解できない。

 数々の問題点

① 14業種が対象になった理由は何なのか。
② 受け入れの算定の根拠や最終的な受け入れ人数が曖昧。
③ 日本人労働者の雇用への影響が明確にされていない。
④ 賃金などの適正な労働環境は確保されるのか。
⑤ 実質的な移民政策ではないのか。
⑥ 医療・健康保険・年金などの社会保障はどうするのか。
⑦ 不法滞在・不法就労・犯罪・トラブルなどが増加するのではないか。
⑧ 外国人労働者が大都市部に集中して、結果的に地方の人手不足は解消しないのではないか。
⑨ なぜ問題の多い技能実習生制度の見直しや再検討をしようとしないのか。

 政府も自民党もこれらの数々の問題点に対して明確に回答していない。野党の質問に対して真摯に答える姿勢もまったくない。まさに「拙速」であり「見切り発車」だ。安倍首相の「真摯に」「謙虚に」「丁寧に」は「まじないのようなもの」と指摘した野党議員がいたが、ここでもそれが繰り返された。聞く耳はもたず、説明責任を果たそうなどというそぶりは毛ほどもない。この法案が成立して喜ぶのは企業(それも多くは大企業)だけだ。多くの日本人労働者にとっても、日本にとってもプラスになることは何もない。間違いなく将来に禍根を残す法改正となるだろう。そして一度受け入れを始めたら後戻りすることは出来ない。その実例はEU各国でも示されているではないか。少子高齢化に伴う人手不足の対策として考えるならば、その前に検討しなければならないことはいくらでもある。


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新駅名の話 

 JR山手線の品川と田町の間に出来る新駅の名前が「高輪ゲートウェイ」に決まったそうだ。公募の内容が書いてある。1位が「高輪」の8398件、2位が「芝浦」4265件、3位が「芝浜」3497件で、「高輪ゲートウェイ」は130位でたった36件しかなかった。公募ではこれほど少数なのに社内選考で「高輪ゲートウェイ」に決まったそうだ。何だか出来レースのようで、いかにも昔のJRのお役所体質丸出しだ。こんな風に応募数に関係なく決めるのなら、公募など初めからしなければいいではないか。これでは応募した人たちを馬鹿にしているように見える。新駅付近の再開発エリアは「グローバルゲートウェイ品川」というコンセプトが掲げられているらしいが、JRは決めた理由を「国際交流拠点を目指す」とか「日本と世界を目指す結節点」「江戸の玄関口」だからなどと言っているが、まるでとってつけたような理由で、こじつけにも聞こえる。本心は最初から「ゲートウェイ」という名前をどうしても入れたかったのだろう。例えば東京都の小池知事もそうだが、横文字が好きな人たちが相変わらず多いらしい。中身の無い人に限って、あるいは日本語や日本文化を理解していない人に限って横文字や外来語を多用したがる傾向が強いように思える。個人的には「高輪」のほうがシンプルでずっといいと思う。穿った見方をすれば、今回のことは民営化されたJRが未だに国民目線、利用者目線に立っていないことを露呈したような、何だか不快な気分だ。もっともそれほど興奮するような話題ではないのかもしれないが。今後この新駅を利用することもおそらく無いだろうし。


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学歴と教育の話 

 先月神戸市は、実際には大学を卒業したのに「高卒である」として38年間勤務した63歳の職員を「最終学歴を詐称した」として、懲戒免職処分にしたと発表した。通常懲戒免職になると退職金は支払われない。この職員は2016年3月に60歳で定年退職し、4月に再雇用されたと書いてあった。とすると60歳までの分の退職金は支払われたのかもしれない。今回は匿名の通報で発覚したと書かれている。

 このニュースを見たとき最初に感じたのは随分厳しい処分だということだ。もちろんこの職員の勤務評価などがどうだったのかは書かれていないので分からないし、経歴詐称以外に問題があったのかも分からない。しかし「経歴詐称」という点だけを考えれば、この職員のした行為はこのような厳しい処分に値する内容だったのだろうかと、ちょっと釈然としない。

 地方自治体の職員の不祥事は珍しいことではない。飲酒運転や公金横領・盗撮・覚せい剤使用・万引き・公文書偽造・暴行・詐病・公然わいせつ・怠業などの事件が頻繁に報じられる。警官の窃盗や殺人・詐欺・ストーカー、教師の暴行・体罰・わいせつ行為・児童買春などの事件も日常的に目にする(あまりに多いので、これで日本は大丈夫なのだろうかと不安になるくらいである)。けれども多くの場合、一部の重罪事件を除いてその処分は随分軽いという印象だ。懲戒免職という処分は本当に稀である(個人的な印象だが)。

 それで今回考えてしまった。「大卒」を「高卒」と偽ったことがそれほど重大な違法行為だろうかと。逆に「高卒」を「大卒」と偽ったならばもう少し罪は重いようにも思うが(給与体系が違うから自治体に損害を与える)。しかし今回の事件によって神戸市にどのような損害が発生したのだろうか。この職員が決められた職務を遂行しなかったのなら理解できる。普通に業務を行っていたのであれば、この懲戒免職という処分はいかにも厳しすぎるように思う。停職や減給で済ますことはできなかったのだろうかと思う。今回は60歳定年後の再雇用だから厳しい処分になったのか、もし定年前に発覚していたらこれほど重い処分ではなかったのか、それは分からない。

 この職員が「高卒」と偽った理由は知らない。その方が採用されやすかったか、あるいはその時の募集条件が「高卒」しかなかったのかもしれない。もちろん詐称が犯罪なのは明らかだ。しかし大事なのは学歴よりも当人の能力ではないかという気がして仕方がない。確かに大学を卒業しないと得られない特殊な専門技能はある(医師のような)。別な話だが、時代によって学生の学力のレベルも随分変わるようだ。近年大学生の学力の低下がよく話題になる。漢字もまともに読めずアルファベットも書けない大学生がいるという信じられないような話も聞く。

 どの自治体も企業も採用に当たって「高卒」「大卒」の募集枠の人数をあらかじめ決めて採用する。採用条件に「高卒まで」とあえてつける意味は何かという事がある。これに対して「高校までしか行けなかった人を救うための『高校限定』枠なのではないか」という意見がある。大卒の人が高卒枠で受験してしまうと、高校しか卒業できなかった人の雇用の機会を奪ってしまうから問題だという意見だ。

 しかし日本ではいつから仕事を得るのにこの「学歴」が必要になったのだろうか。戦後のことだろうか。仮に将来ほとんどの学生が大学を卒業するような時代になったら、このような学歴の問題は起こらなくなるだろうか。高校や大学がすべて義務教育になるような時代が来るだろうか。しかし今の日本の現状は教育の機会均等とは程遠いし、逆にそのことが大きな問題になっている。貧しい人たちは高い教育を受けられず、その結果格差や貧富の差が増々拡がっていく。そして富の連鎖と貧困の連鎖が代々続いていくと予想されている。学歴ではなく能力と人間性だけが評価されるような時代が来ればいいけれど、それは難しいかもしれない。政府がその対策を考えているという話もまったく聞いたことがない。


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年末年始の営業のご案内 

 年末年始の営業は以下の通りです。

年末は12月22日(土)まで営業します。年始は1月8日(火)から営業します。

営業時間は 13:00~18:00 です。

12月23日~1月7日まで休業します。


 よろしくお願いします。     午後の時間割


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12月 

 東京地方で39年ぶりに「木枯らし1号」が吹かないまま12月を迎えたと朝のニュースで言っていたが、別にニュースにするほどの出来事でもないような気もする。これが吹かなかったからといって、暖かい冬になるというわけでもないだろうし。

 家の近くの公園に行ったらイチョウはもう随分散り始めている。季節の移ろいは早い。

 「ひさかたの光のどけき春の日に 静心なく花の散るらむ」
 
 これは「のどかな春の日にどうして桜の花は散り急ぐのか」と嘆いた紀友則の有名な歌だ。同じようにだれかにとってみれば、イチョウの葉も静心なく散っていると感じているかもしれない。

 小さな公園のちょうど真ん中に女性用の靴が揃えて置いてある。ちょっと奇妙な光景だ。まわりには誰もいない。随分くたびれているから、おそらく新しい靴を買ってここで履き替えていったのだろう。その靴はイチョウの木の方を向いている。

 夕方家に帰る頃、少し強い冷たい北風が吹いてきた。もう一日早ければ「木枯らし1号」になっていたかも知れない。

P1060955 イチョウ1
P1060966 靴


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11月最後の日 その2 

 20年くらい前までは、今年もあとひと月という今頃の時期になると、一年を振り返ってそれなりの感慨を抱いたり、暮れから正月にかけての予定を考えたりしていたこともあった。それはけっこう楽しいひと時だったのではないかと、そのころを懐かしく思い出すが、残念ながら近年はそんな瞬間もない。何が変わったのかと考えるけれど、それもよく分からない。

 来年は何年だっただろうか。新しい元号はまだ発表されていない。10連休のゴールデンウイークは一体どんなことになるのだろうか。

 乗務前に基準値の9倍を超えるアルコールが検出されてイギリスで逮捕された日航の副操縦士の裁判が行われ、裁判所は禁錮10カ月の判決を言い渡した。これを受けて日航はこの副操縦士を懲戒解雇した。一方元アイドルグループのメンバーだった女性が酒気帯びでひき逃げしたとして、道交法違反と自動車運転処罰法違反で起訴されたが、今日東京地裁は懲役2年執行猶予5年の判決を言い渡した。

 この二つの裁判を比較すると、副操縦士の判決の方が随分厳しいように感じるが、法律に詳しくないのでその是非は分からない。乗客を乗せる旅客機と自家用車の差なのか、それとも日本とイギリスの法律の違いなのか、それも分からない。個人的に感じるのはこの二人ともアルコール依存症の疑いがあるのではないかという事だけだ。もしそうだとしたら今後裁判の判決よりもさらに厳しい日々が待っていることが予想される。そのこと自体は必ずしも犯罪ではないけれど。

 クリスマスのイルミネーションの美しい場所が紹介される時期でもある。最近はそれを観光の目玉にしているところもある。「インスタ映え」が大流行だからイルミネーションも以前よりもさらに注目されるようになったのだろう。自宅と店の入り口にも2年ほど、小さなものだがイルミネーションで飾っていた。その後は何となくやらなくなってしまった。飽きたというのもあったかもしれないし、面倒くさいというのもある。どうも何事に対してもエネルギーが持続しない。持続しないだけでなく短距離走のような瞬発的なエネルギーの集中も生まれない。困ったものだが最近はそんな風にすべてが終わってしまう。

 最後の1カ月くらいは気合を入れて過ごしたいものだが。


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11月最後の日 

 政府がステルス戦闘機F35を100機アメリカから追加購入する検討に入ったというニュースを見た。この費用は1兆円を超えるそうだ。呆れた話だ。財政が厳しいから来年消費税を10%に挙げるというそばからこれだ。安倍政権は一体何を考えているのかまったく理解できない(と言いながら実際は少し考えれば誰にでも分かることなのだが)。詳しく読むとストーリーは少しづつ見えてくる。このF35の中には垂直離着陸できるF35Bの購入も予定されているのだ。現在政府は海上自衛隊のヘリコプター搭載護衛艦「いずも」を改修して空母機能を持たせ、このF35を搭載できるようにすることを検討している。政府はこれまでも実質的には空母機能のある「いずも」を空母と呼ばずあくまでも護衛艦と主張してきた。空母と言うと周辺国家から「日本が再び軍事国家への道を歩んでいる」と警戒されるからだ。最近自民党から政府への提言の中では「多用途運用母艦」という奇妙な名称を使っている。都合の悪い言葉を言い換えて国民を騙すというやり方は安倍政権の常套手段だ。本来日本の自衛隊には「専守防衛」しか認められていない。他国・他地域に侵攻しない自衛隊に空母は必要のないものだ。「専守防衛の範囲を逸脱する」という批判を避けるために「空母」という名称を使わないだけであって、実質的には完全に空母の機能を持つ艦船になるのは明らかだ。トランプ政権は他国を防衛するための米軍事費をその国に肩代わりさせようとしている。それは軍事費を削減しろという米国民の批判が多いからだ。だから日本や韓国やEUに対して自国の防衛費は自国で賄えと盛んに主張している。そう考えればトランプが日本にも空母を所有してほしいと思っているのは間違いない。その結果さらに高価な空母搭載機も購入してもらえるから一石二鳥だ。安倍政権の政策はまったくこの路線の上にある。日本の「自衛隊」に空母などいらない。本来日本国憲法の趣旨から認められているのは「個別的自衛権」のみであり、これを「集団的自衛権」にまで拡大解釈して運用しようとする安倍政権のやりかたは明らかに間違っている。

 今朝の朝刊の一面を見ておやっと思った。記者会見で秋篠宮が、新天皇の即位に伴う皇室行事「大嘗祭」について「宗教色の強いものを国費で賄うことが適当かどうか」と疑問を呈したという記事が大きく出ていたからだ。語っていることは極めて常識的な内容に思えるが、一般的にはとても珍しい、異例ともいうべきニュースなのだろう。一面でのこれほど大きな扱いがそれを物語っている。前回平成に代替わりしたときの大嘗祭では、国から皇室の公的活動に支出される公費「宮廷費」約22億5000万円が使われ、「政教分離に反する」という批判があったそうだが、情けないことにまったく記憶していない。政府は今回も、儀式には宗教的性格があると認めつつ、「きわめて重要な伝統的皇位継承儀式で公的性格がある」として宮廷費を支出する方針を決めたようだが、その過程で十分な議論がなされたとはとても思えない。これに対して秋篠宮は天皇家の「私費」にあたる「内廷費」で賄うべきだと述べたのだ。当然儀式の規模はかなり縮小されることになる。そのような自身の意見に対して宮内庁が「聞く耳を持たなかった」と、これも異例の批判ともとれる発言をしている。

 神道行事が国家行事的な性格を持つことは確かに危険である。日本や日本人はそのことを戦前嫌というほど経験してきた。政府もこのことにもっと敏感になるべきである。敗戦により戦前の神道的な価値観や政治体制は否定された。民主的な憲法が制定され、天皇は「神から人になり」、主権は天皇から国民に移った。しかし残念ながらこうした流れに逆行した考えの人たちが国民の中に多くいるのは事実だし、政権内にも国会議員の中にも少なからずいることもまた事実である。その様な中での秋篠宮の今回の発言はとても意味のあることに思える。天皇や皇室が「タブー」や「不可侵」だなどということは、国民にとって決して好ましいことではないだろう。現天皇や皇后の国民に寄り添う姿勢を、個人的には好意的に見ていた。新天皇にもぜひ継承してもらいたいと思う。そして皇族の発言が「政治的」ではなく、個人の「自由な発言」としてごく自然に受け止められるような環境になって欲しいと思う。


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氷河が来るまでに 

 店に来た人から「近い将来に小氷河期がくるそうですよ。ネットにたくさん情報が出ているから見てみてください」と言われたので、覗いてみた。  

 それによると、2030年までに太陽の活動が60%まで減少し、97%の確率で地球が氷河期に突入するのだという。これは14世紀半ばから19世紀半ばにかけて世界各地を襲った「小氷河期」相当の規模だと書かれている。1315年には150万人もの餓死者を記録し、アイスランドの人口が半分に減少、日本でも東日本を中心に度々飢饉が発生して農村一揆が頻発、幕藩体制崩壊の一因にもなったそうだから世界的に大きな影響があったことが分かる。しかしこの97%という確率の高さがすごい。これではほぼ間違いなく起こるということではないか。これは太陽の過去の黒点の活動を調べていてわかったのだそうだが、これほど遠く離れた太陽(約1億5000万キロ離れていて、光の速さで8分19秒、時速930㌔のジャンボジェットで18年かかるそうだ)の活動がこれほど地球に大きな影響を与えることに驚く。でもちょっと考えれば分かる。とくに真冬の寒くて風がない日に「ひなた」にいるとぽかぽかと暖かい。日影に行くと一転して震えるような寒さだ。こんな時太陽の光の巨大な熱エネルギーを実感する。地球上で最も大きなエネルギーと思われる核爆発でさえ精々半径10㎞くらいの範囲にしか熱は届かない。だから地球よりもより太陽に近い水星や金星は400度以上もの表面温度があってとても人間は住めないし、地球よりもひとつ外側の火星の夜は-130度と寒すぎる。つまり人間が住めるのは(もし空気があったとしても)地球だけなのだ。地球はそんな絶妙な位置にある。だから太陽と地球の間の距離がほんの少し変わっただけで地球の気候は激変するし、太陽の活動のほんの少しの変化でも地球や人間にに致命的な影響を与えることになる。

 この数年地球では温室効果ガスの影響による温暖化の問題が叫ばれている。平均気温は100年あたり0.73度上昇しているそうだ。そのほとんどは石炭や石油を燃やすことによって工場や家庭の暖房などから排出される炭酸ガスや、車の排気ガスが原因だと言われている。原因がわかっても石炭や石油による火力発電を今すぐ太陽光などの再生可能エネルギーに転換することは不可能だし、車をすべて電気自動車にするのにもあと数十年はかかるだろう。原子力発電もその様々なリスクのために、その根本的な解決策になるとも思えない。

  暖冬や地球温暖化の影響で、気温が高いことによる悪影響の方が多いのだから小氷河期はちょうどいいんじゃないか、などと能天気な人間は考えるかも知れないが、絶対にそんなことはない。もし地球が寒冷化したらもっとも影響を受けるのはおそらく農業だ。農作物の収穫が減少し、食糧価格が高騰する。つまり食糧危機や飢饉が起こる可能性があるのだ。そして食料事情の悪化により健康被害が起こり、その結果感染症が蔓延する。食料不足から世界的な経済の悪化が起こって地球全体が混乱するかもしれない。なんといっても食べないと人間は死んでしまうのだから。そんな時、金も武器も民主主義もIT技術もたいして役には立たない。

 しかし氷河期がやってくる2030年というのは随分微妙な時期である。その時まで果たして自分が生きているかどうかわからない。しかし猛暑の夏も嫌だけれど凍えるような冬もやっぱり嫌だと思う。どちらにしても自分が厳しい環境を生き抜けるほどタフではないことだけは間違いない。

P1060954 氷河




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